薬理学はゴロ合わせで覚えました
国家試験前の薬学部あるある
薬剤師の資格試験においては、基本的な理系知識となる化学や物理、生物の分野に加えて、衛生や薬理、薬剤などといったたくさんの分野から出題をされます。
物理や化学が簡単だとは決して言いませんが、大学受験のときにしっかり勉強をしておいてそれを忘れないようにしておけばそれほど苦労をするということはありません。
むしろ薬剤師としての国家試験で一番の鬼門となるのが数多くある薬理を記憶するということです。
もし薬剤師の知り合いがいらっしゃらないという場合には図書館や書店で「薬事典」という類の書籍を見てみてもらいたいのですが、それらはまるで電話帳のような分厚さをしています。
余談になりますがそうした「薬事典」に掲載されている薬剤も実際に使用されている薬品を全て網羅しているというわけではなく、日々新しい薬剤が開発されて現場に通達されているというのがこの仕事の厳しいところです。
薬剤師の国家試験においては、そうした「薬事典」に掲載されている薬品の一般名と作用機序についての出題が多く出されるので、傾向と対策をふまえつつ一つでも多くの項目を覚えていかなければいけません。
使用頻度や出題頻度が高い薬理については薬学部特有の語呂合わせが存在しており、ほとんどの薬学部生はその覚え方に従って薬品の名称を特徴を記憶していきます。
個人的に気に入っている薬理の語呂合わせ
語呂合わせは非常に数多くあるのでここで全部を紹介することはできませんが、個人的に学生時代気に入っていたものをいくつか挙げてみたいと思います。
なお多少シモネタが入ってしまうので以下を読むときにはご注意ください。
まず「局所麻酔薬」として使用される薬品を並べたものとして「エステで手と股間をプロにかいてもらい、網戸を理事に召したら朝起きた」というものがあります。
これは「エステ=エステル型」「手と=テトラカイン」「股間=コカイン」「プロにかいて=プロカイン」「網戸=アミド型」「理=リドカイン」「事=ジブビカイン」「召した=メピバカイン」「朝=安息香酸」「起き=オキサロ酢酸」をまとめたものです。
同じように「吸入麻酔薬」の薬品を「えー、アンさんがはろたせいでフランが弱い」というものもあります。
これも「え=エーテル」「アンさん=亜酸化窒素」「はろた=ハロタン」「フランが弱い=フルラン」「弱い=カテコラミン感受性弱い」という意味です。
これだけ見ても何が何だかわからないという人が大半ではないかと思いますが、ちょっと薬理をかじったことがある人なら「なるほど、あるある」と思ってもらえるのではないでしょうか。
こうした苦労を日々積み重ねながら難しい薬剤師の国家試験を目指している学生たちがいるということを少しでも多くの人に知っておいてもらいたいです。