結婚した場合に何が変わるの?


結婚

薬剤師資格の約7割は女性

薬剤師という資格は医療関連資格の中では看護師に次いで女性割合が高いということが特徴です。
看護師の場合、数十年前までは「看護婦」と言われていたように女性が行う仕事という世間的なイメージがあったのでなんとなくうなずけるのですが、薬学部に入ってみてそのあまりの女性の多さに驚いたという人も多いのではないかと思います。

薬剤師は医療関連資格の中でも比較的緊急性が低く、資格を生かした仕事を長く続けていくことができやすいというメリットがあります。
結婚や出産によって一時的に退職をしても、資格があれば全国どこでも再就職ができるというのも魅力的な点です。

そうしたことを考えて学生時代に理系科目が得意だった女性の多くは、薬学部への進学を希望するのではないかと思います。
しかし理想としてはそうした結婚前とあとで同じように勤務ができる環境を思っていても、そうそう予想どおりにならないのが世の中です。

結婚をすることで薬剤師としてのキャリアが中断されると、実際にはどういった悩みに直面することになるかということはこれから仕事をしていくときにしっかり踏まえておくべきことと言えます。

結婚後にはどういった働き方をするか

薬剤師資格を持って活躍する女性として、出産によって実際に退職をした先輩の話を聞いてみました。
私の先輩の場合は結婚相手の都合で出産時期に前後して遠方に引っ越しをすることになり、完全に結婚前の職場を退職して新しい場所で勤務をするということになりました。

新しい土地にも当然病院や診療所はありますので、子供がある程度大きくなってきた時期から就職活動をしたところいくつか薬剤師の欠員があったので応募はしやすかったそうです。

しかし募集件数は多いものの、正社員としてフルタイムで仕事をしていくか、それとも時短業務がしやすいように契約社員やアルバイトとして勤務するかかなり悩んだといいます。

調剤薬局の業務では近くの診療期間の外来時間に合わせて営業時間が決められるので比較的時間を決めての勤務はしやすいのですが、4時くらいで上がる時短業務の場合そのあとの調剤の在庫チェックやレセプト記入といったことが最後までできないので、どうしても非正規雇用としての扱いになってしまいます。

他の一般的な企業なら一日の仕事量を自分で調節してフルタイム扱いにしてもらうこともできるかもしれませんが、営業時間が決まっている調剤薬局ではかなり難しい状態になります。

その先輩ではありませんが結婚前まで病院で勤務をしていた女性の知り合いもおり、その人は夜勤が難しいということもあり病院への再就職は諦めざるを得なかったと言っていました。

再就職をするにしても子供が小さいうちは時間を十分にとることができませんので、調剤薬局や病院といった一般的な職場での勤務は難しいといえます。